会社での入社式や面接、プレゼンの時、自己紹介をしたり人前で話さないといけない場面で、緊張せずにスラスラと喋るにはどうしたらよいでしょうか。
どんなに人前で優秀にスピーチができる人でも、そこまでたどり着くまでに何度も失敗を繰り返しており、困難なく話せるようになった人は少ないです。
ここではスピーチをする時になるべく緊張しない方法についてご紹介します。
悩んでも必死になって解決策を調べてるあなたなら「やれることはやったんだ」って自信につながるよ!
人前で緊張しない方法12選
この記事では12通りの方法をご紹介します。その中でご自分に合った方法を選んで実践してみてください。
全ての人に同じ方法が効くとは限りません。練習を繰り返したり、本番に何度か挑んでいくにつれて、徐々にオリジナルの方法やベストな方法が見つかるでしょう。
まずは、これならできそうだと思える方法を試してみてください。
方法1.自分にはできると自己暗示をかける
今までの人生の中であなたはたくさんのことを経験したり、達成してきたと思います。
自分はこれだけやったんだと誇れることも多いでしょう。何も成し遂げていない人はおそらくいません。どんな小さなことでも乗り越えてきたはずだからです。
まずは、そのように「たくさんのことを乗り越えた自分にはどんなことでもできる」と自分に言い聞かせましょう。
自己暗示の力は多大なもので、自分にはできると信じてあげることによりここぞという時に偉大な力を発揮します。
過去様々なことを乗り越えた人なら誇りを持って自分を信じることができるでしょう。
また、何をやっても駄目だったという人もいるかもしれませんが、何かに挑戦したからこそ、その失敗はあったはずです。
一生懸命やってきた自分は「人前での場面も乗り越えられる」と言い聞かせることで、その暗示により自信が生まれてきます。
あなたにも人には負けないものが一つや二つあると思います。それを本番前に思い出して「私なら大丈夫」と自分を勇気づけてください。
自己暗示の方法は簡単です。心の中で何度もつぶやくことです。
- 「私にはできる」
- 「私にはうまく話す力がある」
- 「私は会話が上手だ」
このように繰り返し心の中でつぶやいて自信を増やしましょう。
方法2.緊張している自分はそのまま受け止める
大丈夫だと言い聞かせる事が大事だと述べましたが、それでもまだ緊張するのが人間というものです。
緊張している状態はそのまま受け入れてください。緊張状態を受け入れることによって冷静な心が生まれ、そのままでも大丈夫なのだと思えてきます。
受け入れるのは難しいですが、ドキドキしていると素直に受け止めれば状況は変わってきます。
もう今の心の状態は受け入れたのだから、後はやるのみ挑むのみだと思えてくるでしょう。
最終的にやればできるという感想を持てるようになります。
方法3.自分を鼓舞する、応援してあげる
自分を応援してあげることが何よりも大事です。
スピーチの時、自分のことを応援してあげられるのは自分だけです。心の中ではどんなことを思っても構いません。頑張っている自分を励まし、応援してあげてください。
聞いている人からすれば、話している人の極度の緊張はわりと伝わらないものです。
そして、聞いている人はあなたの話を熱心に聞きたがっています。
一生懸命聞いてくれる人はいますが、あなたはその期待に充分に応えられなくても大丈夫です。伝えたいことを思う存分伝え、アピールできる事はアピールし、素直に心のうちを伝えてください。
プレゼンをする時にも、目の前の人たちの期待を裏切らないようにといえばプレッシャーになります。できれば、聞いてくれる人に一生懸命伝えることだけに集中し、自らを応援しながら懸命に話してください。きっと熱心に話してくれたと満足してもらえるはずです。
自分自身を信じて応援してあげる人、味方をしてくれる人は自分1人なのだと思って、自らを鼓舞してあげてくださいね。
方法4.緊張する場面に慣れる
何度もやっていると気づいてきますが、場数を踏むと緊張することに慣れてきます。
今ドキドキしていると感じる感覚も何度もやっているとそれが普通になってきます。
プレッシャーがかかる状態に慣れれば感情や心をコントロールすることができます。その場を楽しむことすらできてきます。
緊張することはうまくいかせようと思う心の表れです。つまり良いことなのです。
その感覚を受け入れて慣らしていき、その場に集中すればスピーチの結果も変わってきます。
また、家族や友人など身近な人にあらかじめ予行練習として聞いてもらうことも効果的です。「もっとこうしたらいいよ」というアドバイスがもらえるかもしれません。
聞いてくれる人がいないなら、スマホで自分がスピーチしているところを録画してみることをおすすめします。聞く人から見てどう見えるのか参考になるからです。「ここはこうしたほうがいい」と自分自身で気付きも得られます。
方法5.自意識過剰をやめる
他人はあなたが思うほどあなたのことを見ていないし考えてもいません。話をするあなたに注目はしますが、心配するほど気にしていません。
実際、あなたが聞く立場だとしてどれだけ熱心に人の話を聞いていますか?違うことを考えたり時々意識が別のところにとんでいたりしないでしょうか?
これは大げさな例ですが、聞く側としてはあなたがどれだけあがっていてもそんなには気にしていません。それよりもどんな話をするのかに注目しています。
あがっていても死ぬわけではありません。
なるべくならあなたはあがっていることを意識するよりも、相手の立場になって「メリットのある話をしよう」と心がけたり、「聞き取りやすい話し方であるか」を気にしたほうが良いです。
方法6.伝えたいという気持ちを持つ
「これだけは伝えたい、分かってほしい」と思うことをあらかじめ頭に入れておき、あなたの熱意とともに話しましょう。
「これは伝えたい」という気持ちを強く持つと意外とあがりません。それはあなたが自信を持っている話題だからです。
さらに話したいと思っているキーワードを頭に入れておくとそのワードとともにスラスラ言葉が出てきます。
「これとこれだけは伝えたい」と頭の中で整理しておけば大丈夫です。あとは自然と流れるように伝えたいことを口に出すことができます。
方法7.利き目で一点を見つめ視点を定める
これは私流の方法ですが、利き目で物を見て視点を定めて気分を落ち着かせる方法があります。
利き目は次の順番で調べられます。
①まず、人差し指を遠くにかざします。
②遠くにある物を何でもいいので目印にして、人差し指をそこに指します。
③片手をその物に指したままで、右目をつぶり左目だけでかざした人差し指を見ます。
④次に左目をつぶり、右目だけで人差し指を見ます。
⑤片目ずつやると、どちらかをつぶった時だけ人差し指がずれて見えます。
⑥結果、ズレて見えなかった方が利き目です。普段中心になって使っている利き手と同じ意味の利き目ということです。
スピーチの時は利き目でどこか一点に視点を定め、視線を動かさないように集中してしゃべりましょう。
目の前にいる色んな人を見るということはできないやり方ですが、まずは緊張しないでスピーチをしたい人には初歩的ですが効果的な方法です。
視点を定めることによりその視界に集中することができ、あとは口を動かすだけという単純かつ簡単な思いに到達することができます。
また、視線を安定させることで精神面も安定してくるので是非やってみてください。
方法8.落ち着きを保つ〜深呼吸よりも呼吸を深くする〜
「リラックスして深呼吸をしましょう」と緊張している人に伝える指導者の方もいますが、リラックスしようとすればするほど緊張はなかなか解けないものです。
リラックスではなくいかに落ち着いた自分を保てるかに集中してください。
落ち着きを保つためには深い呼吸がお勧めです。
緊張すると息が上がる人がいるので、その逆をつきます。
息をしっかり吐いて吐き切った後、しばらく静止し、その後短めに息を吸います。これを苦しくないように調整しながら繰り返します。ポイントは長く吐くこと、息を深くすることです。
落ち着きを保つためには姿勢も大事です。前のめりになったり猫背にならないように気をつけましょう。呼吸が浅くなってしまうからです。
「私は落ち着いている」という暗示をかけることもここでは有効です。
呼吸と姿勢にまずは気をつけてください。
方法9.確固たる自分を持って人生の目標を立てる
昔読んだ本で、「人生の目標を持てばあがらない人になれる」と記していた本がありました。それはまさに理にかなっていると思います。
目標を立てればそれに向かっていく意欲が増し、ブレない自己を築き上げることができます。
揺るがない自己を築くことができれば、そして人生の目標を定めれば「自分は大丈夫なんだ」と自分を肯定する力が増します。その力は強い武器になります。
いざスピーチで話さなければならない場面でも落ち着きを取り戻し、堂々と振る舞えることでしょう。
是非、人生の目標や夢を設定しましょう。
方法10.心ですらすら言えるように準備をしておき、心配をなくす
スピーチでもプレゼンでも前もって準備することはできます。発表したいことをまとめ、入念に準備しておくことで心配は半分以下に減ります。
スピーチのイメトレを家で行いましょう。簡単に想像するだけでも構いません。
心の中でスラスラと言えるようになれば、あとは集中していかにイメージ通りできるかを頑張ればいいだけです。
入念な準備こそが、堂々とありのまま振る舞えることにつながります。
また日ごろから次のように準備しておきます。
- 「この質問をされたらこう言おう」
- 「これを聞かれたらこう述べよう」
このようにあらかじめ人からの質問に対して答えを頭の中で用意しておけば、面接やプレゼンのときに何を聞かれても困ることはありません。
方法11.自然体を目指す〜一対一で話すように〜
スピーチの場面でたくさんの人が目の前にいたとしても、まるで相手は1人であるかのように一対一で会話するスタンスでやってみるといいでしょう。
誰か伝えたい人を1人決め、その人に向かって話すのです。よく話を聞いてくれそうな人が良いでしょう。
そうすればたくさんの人に向けて話す時よりあがらずに話せるようになります。
はじめは難しいかと思いますが、場数を踏むことでリラックスして挑めるようになります。
方法12.ここを触ると緊張しないという体の部位を作る
私が以前スピーチの教室で習ったときには、左手の薬指と小指を右手全体で掴むとドキドキした気分がおさまると習いました。
会社の説明会で自己紹介をしたときに行ってみると、意外と冷静になり心拍数が下がりました。
他にも手のツボである合谷を揉むなどの行為も落ち着きを取り戻して冷静でいられるようになります。
合谷(ごうこく)とは、親指と人差し指の骨が合わさる少し手前のへこみの部分のことです。押すととても気持ちいいです。
私としては薬指と小指をぎゅっと掴む行為が、いかにもツボを押しているという感じではなく自然に見え、気付かれにくいのではないかと思っていつも行っています。
話し方教室の先生の話では、左手の薬指の根元(をギュッギュッと握ること)には、そこに心拍数を下げるツボがあり、バクバクの心臓がおさまるとのことです。握って離すを繰り返すと緊張が徐々にとけてきます。これはたしかに効果があります。
ただし、血が通わなくなるほど強くは握りしめないように注意してください。
ドキドキした気持ちを抑えるために是非試してくださいね。
まとめ
12通りの方法をご紹介しましたが、ご自分に合った方法を見つけ、自分なりにアレンジをしつつ活用してみてください。
人前で話をする機会はそれほど多くないかもしれませんが、その度ごとに前回より少しでも上手くなっていれば自らを讃えましょう。
スピーチとは決して簡単なものではありません。そこで、無理に身振り手振りはせずに「口を動かせばいいだけ」と思えば気持ちが楽になります。
うまくいかせようと躍起になって頑張るよりも、肩の力を抜いてなるべく普段どおりの自分で挑むようにしましょう。
かしこまった場面でも緊張した空気の中でも、「これを乗り越えれば次はもっと良くなる」と信じて、工夫して場を楽しめたらいいですね。
