沙粧妙子 - 最後の事件 -は、フジテレビで1995年頃放送されていたドラマです。
その後1997年には、沙粧妙子 - 帰還の挨拶 -が放送されました。
沙粧妙子のドラマは配役がまず良くて全員ベテランさんですし、ちょっと変わった風の女性である沙粧妙子役は浅野温子さんが務め、いい味を出していました。
オープニングのガシャンと柱が倒れるようなシーンも勇敢な音楽と合わさって見ものでした。
沙粧妙子-最後の事件-と-帰還の挨拶-の中で沢山の名セリフを目撃しました。忘れられないほどの名言なので、書き留めているほどです。
名セリフ?メモしたくらいなら教えてよ〜。
ドラマ沙粧妙子-帰還の挨拶-かっこいい名言①
浅野温子さん演じる沙粧妙子はたくさんの名セリフを残してくれました。
まず、一番心に残っている忘れられないセリフについてです。沙粧妙子が捕まった犯人に対して言った言葉で、わざと犯人を銃で打つ時に心臓とは別のところを打って(当たり前ですが)
- 「私下手なのよ(銃が)」
- 「あなたも生きて苦しみなさい。死刑なんて軽すぎる。」
なぜ「あなたも」なのかは何となく意味がわかるような気がしました。
沙粧妙子自身も「私だって生きながら苦しんでいるのだから」と言っているように聞こえます。
その頃の自分と重ねると、「誰もが生きながらもがいて苦しんでいるのはその通り。この言葉は当たっている。」と思っていました。
死刑なんかで今までの罪を償ったことになるのなら簡単な話です。
銃で犯人の痛いところを射撃してから、
「これからもお互い生きて苦しむのよ」と言っているようでした。かっこいいの一言です。
ドラマ沙粧妙子-最後の事件-勇敢な名セリフ②
柳葉敏郎さん演じる松岡という刑事が大切な恋人を殺されたショックで暴走します。
沙粧妙子の妹美代子をおとりに使ってしまったとき、事件は起こりました。
エレベーターに美代子を一緒に乗せた途端、松葉杖のようなもので背中を叩かれ、犯人の銃で狙われるシーンがあります。
自分のせいで美代子が殺されるわけにはいかないからと、松岡はエレベーターでずっと美代子を守り続けます。
最後の最後で沙粧妙子が間に合って助け出すシーンです。
松岡はまず反省の言葉を述べます。
- 「許してくれとは言いません。でも、美代子さん無事で良かったです。」
それに対して沙粧妙子は、松岡を抱きかかえてこう言います。
- 「あなたが打たなくてよかった。そのほうが、あなたらしい。」
松岡はその後、殺された恋人理江のことを思い次のことを呟きます。
- 「目を閉じると理江が見えた。理江は、僕に優しく微笑みかけてくれていた。」
私としては、一番印象に残ったのは次のセリフです。
- 「あなたが打たなくてよかった。そのほうがあなたらしい。」
自分らしさというのは誰にでもあるものですが、何かが苦しくて道を逸れそうになったときでも、人道から外れずに済んだのなら「そのほうがあなたらしい」と言ってもらいたいです。
誘惑や道を逸れることに「負けなかった」という時のねぎらいの言葉が欲しいのかもしれません。
ドラマ沙粧妙子-最後の事件-心に残る名セリフ③
柳葉敏郎さんが演じる松岡という刑事が最愛の恋人を殺されて、ヤケになっている時です。
沙粧妙子は松岡を心配して、沙粧妙子なりの慰めの言葉を松岡に言います。
- 「あなたの心の傷を何とかしようなんてそんなことはできない。それはわかってる。だけど、今までのあなたを捨てないで。」
「今までのあなたを捨てないで」のセリフにジーンと来ました。
誠実で真面目に最愛の恋人を幸せにしようとずっと思っていた松岡らしさを「こんなことで捨てないで」と言っています。
ここでも「そのほうがあなたらしい」と似たようなねぎらいの言葉です。
今まで真面目に積み上げてきた人生の様々なことを「たった一回の過ちで消さないで」と言いたかったのでしょう。
沙粧妙子が言った数々の名言は今も心の中にずっと残っています。
沙粧妙子の主題歌・サントラがかっこいい!
沙粧妙子のドラマを見ていてかっこいい!と思ったのはキャストだけではありません。
始まりの音楽やエンディングで流れる曲もしびれます。
刑事ドラマならではですが、チキーンとオープニングで刀のような音がしたり、柱の崩れる音や(これはTVでのみ)今から戦いにでもいけそうな気持ちになる、かっこいいサントラに魅了されています。
沙粧妙子のCDには「この音楽で犯罪が起こっても責任はとれません」とまで記されています。
ちなみに岩代太郎さんのサウンドトラックのCDには、沙粧妙子-最後の事件-の主題歌であるロッド・スチュワートの『LADY LUCK』も収録されています。
自信を持って仕事に行く前に聞きたいCD No.1です。