優しさとは一種の愛情表現です。相手のことを気遣ったり何かしてあげたいと思う心遣いのことです。また、相手の立場に立って考えてあげることでもあります。
本当の優しさとは嘘偽りなしの損得勘定がない優しさのことを言っています。
具体的には「優しさ」とはどういうものなのか、考えてみました。
人によって定義の仕方は異なります。
- 不変のもの
- 皆に平等であること
- 人の幸せを願えること
- 厳しく叱ること
- 親切にすること
- そっとしておくこと
考え方は人によって様々です。
そっとしておくことも叱ることも、その人のためを思って行うので愛情表現の一部だと言えます。しかし、相手がどう感じるのか察することも大事ですし、相手の身になって考えることが第一条件です。
優しさの定義ごとに考えてみましょう。
優しさってどんな意味?具体的に言ってくれなきゃ分かんないよ〜。
ここでは定義を5つに分けました。
優しさの定義1. 不変なもの、人を選ばない
愛は目に見えなくても優しさという行為で感じ取ることができます。
本当の優しさとは、どんなときも変わることない不変の優しさです。
機嫌がいいときだけではなく、自分の都合がいいときだけ優しくするのではなく、苦しい時もうまくいかないときも同じように優しくできることです。
その時に、自分が苦しいということは相手に分かってもらえなくても大丈夫です。
いつかその行為を継続したときに、「この人は辛い時もあるはずなのにいつも優しい」と分かってもらえるはずです。
いつも変わらない優しさで対応できたなら、人間関係もうまくいくことでしょう。
更には、誰に対しても同じ態度で接することも大事です。
この人には親切に、でもあの人には適当にではいけません。人の好き嫌いがあったとしても平等に接すること、区別しないことも重要です。
優しさの定義2.人の幸せを願えること
自分が幸せでないと人のことも幸せにできないと言われますが、本当は自分が苦しくても人を思いやることはできます。ただ苦しいだけです。
人のことを幸せにすることも幸せを願うことも、努力次第です。なぜなら、自分がまず幸せだと感じていない人が多いからです。
努力して自分の気持ちを持ち上げて楽しんだ状態でいて、相手のことも考えてあげられる人になれれば一番いいです。
自分のことを差し置いてでも誰かの幸せを願えるくらいの人間になれたら、人の役に立ちますし無限に成長したと言えるでしょう。
優しさの定義3.あえて厳しく叱る
「あの人がいけないことをしているから悪いところを注意したい」と思う場面に出合うことがあります。
注意することが相手のためになるのなら、自分が悪者になってもしてあげていいと思います。
黙っていてもいずれ悪いことには気づくでしょうし、あえて言う必要はないかもしれません。しかし、どうしても相手のために分かってほしいということがあれば、伝えておいてもいいのではないでしょうか。
注意された側からすると、「くそっ」と思うかもしれませんが、自分に対して愛を持って叱ってくれたことが分かるとそれは一生心に残ります。
厳しさの中に愛があれば、ときに叱ることも優しさなのです。
しかし、言い方も大事です。厳しいことをあえて言うのなら柔らかめのトーンにしたり、言葉遣いを丁寧にしたりと伝え方には注意しましょう。
また、言われる立場の人が傷つきやすいタイプであったり神経質な性格だとかえって逆効果という場合もあります。優しく言っても気付きをちゃんと得て欠点を直せる人もいます。このような人には充分な配慮が必要です。
優しさの定義4.親切にすること
誰に対しても優しい人はどうでしょうか。人に親切にすることを心がけている人はたくさんいます。親切にすることは、自分にとっても相手にとっても気持ちいいものです。お互いが良い気分になれます。自分のした行いに対する結果はあとで分かります。優しい人は優しい場面に恵まれるはずです。
時々、思いやりのある人だと思われたくて良い態度を見せる人がいます。または見返りを期待して良い人ぶる人もいます。それでも私はいいと思っています。
偽善者と言われようが、人に親切にすることが良い行いであることに間違いはありません。もちろん人を騙したり、自分に有利に物事を運ぼうとするために親切なフリをするのはよくありません。
ただ、見返りを期待して善人ぶることは本当の優しさとは言えないので注意が必要です。
見ず知らずの人であっても、周りにいる友達や家族に対しても、思いやりの心を忘れないでください。
優しさの定義5.そっとしておく
あれこれ指摘したり、手を貸したりしないで見守っておくことも優しさの一つです。「一人にしてほしい」と嘆く人につべこべ言わず、そのままにしておくことはお互いのためにもなります。
温かい目で見てあげて、その人が「力を貸して欲しい」と訴えたときだけ手を差し伸べれば良いのです。
時や場面を見極めて、「今は親切にしよう」「今はそっとしておこう」とその都度判断することがおすすめです。
補足1:優しさを自分にも与えよう
人への気遣いができる人は、自己犠牲的になりやすいです。
「いつでも人のために」と無理をする人もいますが、やりすぎると苦しくなります。
苦しくても「私がこれだけの思いをしてあなたのためにやったのに」という気持ちは表には出さないほうが良いです。相手のために伏せておきましょう。
優しい人はそのままで十分価値があるので、幸せになるべき人物です。
自分のことを大切にしましょう。そして、自分にも優しくしてあげましょう。
補足2:良いことで脳が満たされる
善の行為や人を思いやる行動をすると脳が喜びます。「いいことをした」という満足感にも繋がります。
脳を満たして満足感を得るには、思いやりはもってこいなのです。
人に親切にしていると、非常にいい気分で過ごせます。それは良い行いをした結果、自らが満たされ始めたという流れがあるからです。
まとめ
人に対する本当の優しさとは、もう一度確認すると次のようなものです。
- 不変のもの
- 皆に平等であること
- 人の幸せを願えること
- 厳しく叱ること
- 親切にすること
- そっとしておくこと
そして、あなたの優しさは優しくしようと思った時点で十分相手に伝わっています。優しさとは相手に対する愛情表現の一部なのです。だから、思いやりの心を見せるだけで相手への好意を見せることにもなります。
愛を受けた人は温かい気持ちになり、あなたに感謝するでしょう。人それぞれ表現の仕方は違いますが、思いやりの行動自体は良い行いです。相手のためになったと思って間違いありません。
一人の優しさがまた次の優しさを生み、いつかたくさんの親切心が世界中に広がればいいなと思います。
人間社会で人のことを一番に考えてあげられる人は、いつか自分にも天の助けが有り、運にめぐまれるものだと思います。